14.河川敷グラウンドと行政サービス ―受益者とコスト負担者の一致度は?―

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 自転車が7台、沢山の荷物を運ぶ母親と子供。グラウンドでは野球の試合か練習中。左側の鉄橋の下にはずらっと並ぶ車。その先には100m前後の高層ビルが何棟も立っている。
 ここは東京都大田区の多摩川緑地野球場で、全部で19面もある(子供用3面を含む)。鉄橋はJR東海道本線。その向こうには京急線も走っている。高層ビル群の所在地は神奈川県川崎市で、JR/京急川崎駅のすぐ近くに位置する。野球場は、「区内チーム」なら人気の高い土・日・祭日でも2時間3千円で優先的に利用でき、「区外チーム」は倍の6千円になる。区が整備し管理・運営している以上、区内チームを優遇するのは当然と言えよう。
 9月10日(土)午前、私たちは、野球場近くに駐車中の車309台のナンバープレートを調べた。結果は、東京都199(品川114・足立32ほか)、神奈川県83(横浜40・川崎28ほか)、埼玉県11、千葉県9、その他7台だった。利用者の居住地が広域であることを物語る。しかし、大田区内の在住・在勤・在学者がどのくらいを占めるのかは不明、である。
写真撮影者:日本大学3年 大室智寛
2011年7月10日(日)13時04分
多摩川緑地野球場(大田区西六郷4丁目)にて撮影

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