18.世界都市化に伴う「東京」の再編成 ―異国のstreet musicianの奏でるラプソディ―

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 彼らは新宿・渋谷・新橋等で30分から1時間程の演奏を行っては、自作のCDやテープを売って収入を得ている、ストリート・ミュージシャン。母国ペルーでは音楽大学の学生、エンジニア、日本人の妻を持つ者、と様々な背景の持ち主達である。時には、演奏中に酔っ払いに絡まれたり、警察に追われたり・・・・。世界各地から、多種多様な人々を大量に呼び込むようになった「世界都市・東京」ならではの風景である。
 しかし彼らは、単に金儲けのためだけに演奏しているのではない。母国に思いを馳せながら、いま「東京」で生活を続ける「東京人」として、その存在を道行く人々にアピールしているのではあるまいか。
 彼らは「外国籍の東京人」。「東京」は、異質な人々同士の共生、多様な文化の共存を許容し得る、真にメトロポリタンな社会的文化的基盤を創りだしていけるのだろうか。
写真原作者:法政大学4年 柴田愛

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