8.聖橋と神田川と鉄道と ―学生街のスクランブル―

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 湯島聖堂とニコライ聖堂とを結ぶ聖橋(1927年完成)の下に神田川の川面。右脇にはJR御茶ノ水駅(1904年開業)のホーム、橋桁の下には地下鉄丸ノ内線(御茶ノ水駅1954年開業)の車両、遠景には秋葉原の電気街、目には見えないが地下鉄千代田線(新御茶ノ水駅1969年開業)が神田川の下を直角に走る。聖橋と神田川とJR及び地下鉄各線が多角的・多重的にクロスしており、丸ノ内線の車両の向こうには木造アパートも建ち並ぶ。空間構成は雑然としており、見た目もきれいではない。神田周辺は大学(伝統校)が集中する学生街。神保町の古本屋街にしても、大型書店や楽器店、スポーツ用品店が多いのも学生(大学)の街ならでは。「神田川」(かぐや姫)や「檸檬」(さだまさし)など、70年代フォークの歌い込んだ人間模様が思い浮かぶ。この景観には、ここから巣立っていった無数の若者たちの「青春」がたっぷりと詰まっている・・・・。
写真原作者:日本大学3年 宮崎友裕
1999年7月2日(金)
千代田区神田駿河台にて撮影

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