17. 自由が丘ブランドのプレステージ ―甘い森に仕掛けられた落とし穴―

2004_17_自由が丘ブランドのプレステージ .jpg
 ここは自由が丘の新しい顔「スイーツフォレスト」。名立たるお菓子店が集結したことで、2003年11月にオープンしてから5ヶ月で100万人もの人々を「甘い森」へ誘い込むことに成功した。華やかさの裏には、自由が丘商店街組合の「巧みな仕掛け」が潜んでいる。
 自由が丘は田園調布などの高級住宅地に囲まれ、昔からワンランク上の生活を満たす東急東横線沿線の商業地として成り立ってきた。その過程でオシャレな雑貨店や洋菓子店が並ぶようになり、そこから「自由が丘ブランド」が生まれたのである。ところが最近では、二子玉川など同じ東急沿線の街同士の競合で、ピーク時に比べると衰退の兆しが表れてきた。危機感を抱いた商店街は、近場の高級住宅地を越えた外へ向けての街おこしに乗り出し、その一環でスイーツフォレストを誕生させたのである。
 自由が丘ブランドの一つである「お菓子」をもとに作られたテーマパーク。集客力は抜群だが、かつてのブランドの威信(プレステージ)は大衆化された分だけ確実に色あせる。
写真撮影者:日本大学4年 望月亜希子
2004年6月24日(木)14時半頃
自由が丘スイーツフォレスト(目黒区緑ヶ丘2丁目)にて撮影

地図


大きな地図で見るv

プロジェクト