10.無名な有名タワー ―輝き続ける理由―

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 車が行き交う道路の側、ゴルフ練習場のネットの奥に上部が紫色に光るタワーがある。新宿から北西に約18km、西東京市にあるスカイタワー西東京。田無タワーとも言われる。
 高さ195mの多目的電波塔として1989年に完成し、第2の東京タワーとして期待された。1995年から、上部で輝くライトの色(18時-24時に点灯)で翌日の天気を知らせてくれる。2009年には、マスコットの「そらぽん」が誕生。建設当時は周囲に高層建築がなく、タワーを簡単に見る事が出来たが、現在はHIBARI TOWER(地上33階、108m)などの高層マンションが立ち並び、地元地域でさえ一部目視が困難になっている。それでも最寄りの花小金井駅で調査を行った結果、88人(西東京市の周辺7市に居住する45人を含む)中59人がタワーを知っており、その7割強にあたる42人が「西東京のシンボル」と回答した。
 東京タワーやスカイツリーとは違って全くの無名であるが、地元では有名でシンボルとして認知されてもいる。だからスカイタワーは、今夜もこうして輝き続けるのである。
写真撮影者:日本大学4年 河村雄一
2010年5月21日(金)19時36分
スカイタワー西東京周辺(西東京市芝久保町5丁目)にて撮影

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