16.東京レッズvs.東京アントラーズ ―Jリーグに見る「超地域」性―

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 5月15日に国立競技場で行われたJリーグ(現J1)の「浦和レッズvs鹿島アントラーズ」の光景である。この日でJリーグは7年目を迎えたが、創設当初の理想とは裏腹に、多くのチームが地域との密着を図れないまま、観客動員数が低下し経営の悪化を招いている。しかし、浦和レッズと鹿島アントラーズは1,2を争う人気チームであり、両者の直接対決は言うまでもなく1番の人気カードである。そのカードがホームグラウンドではなく、J1のチームを持たない東京の国立競技場という器を使い、観客席をチームカラーに染め上げる両チームのサポーター達が応援し合っている。それは地元以外のファンの支持を得てるからこその結果であり、レッズとアントラーズはもはや、「浦和」も「鹿島」も共に含んだ「東京」のチームと見なしてもよい。そこには、「超地域」性がはっきりと現れている。
写真原作者:日本大学2年 二瓶正裕
1999年5月15日(土)15時
国立霞ヶ丘競技場(新宿区)にて撮影

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