13.孤独そうに見える公衆電話の向こう側で ―国際間のテレコミュニケーション―

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 JR新宿駅西口と京王線・小田急線新宿駅のほぼ中間地点に22台もの公衆電話が一列に並んでいる。DMC-6C型のグレー系デジタル公衆電話で、国際電話やデータ通信機能が付いている。その前に男性が1人、電話台でメモを取りながら携帯電話を掛けている。
 災害時・緊急時の通信手段として見直される公衆電話だが、普段は利用者がいないのだろうか。10月30日(日)の18:00-22:00の4時間、ここで観察とインタビューを敢行した。利用者は32人。「携帯を忘れた/持っていない/電池切れ」理由が大半だったが、中国人と韓国人の利用者が3人おり、中国人は中国語で約1時間半も話していたのが注目される。
 新大久保辺りでは、国際電話カードが超格安で売られている(ex.公衆電話用4時間で850円=1分3.5円)。新宿・新大久保界隈は、中国人・韓国人が集住し、仕事先も集中しているので、いくつもの選択肢の中の1つとして、この公衆電話も利用される。目には付きにくいが、国際間コミュニケーションの媒介機能を確かに果たしている。
写真撮影者:日本大学2年 金丸由佳
2011年7月10日(日)10時18分
新宿駅西口地下広場(新宿区西新宿1丁目)にて撮影

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