16.商店街再生の正攻法(秘策) ―沖縄の新/再発見と“らしさ”の演出―

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 エイサーを踊る隊列が「めんそーれ市場」から外へ向かって行進している。うちなーカンプー(琉装の髪型)の女性がビデオを回し、オリオンビールの提灯、のれんにはシーサーも描かれている。ここは沖縄? 否、「沖縄タウン」こと杉並区の和泉明店街だ。
 区の南東の端、世田谷・渋谷両区と境界を接し、京王線代田橋駅から歩いて数分。好立地なのに衰退の一途をたどり、危機に瀕していた。そうした中で沖縄3世の地元区議が沖縄化を持ちかけ、商店街の有志が反応。徹底した調査研究を重ねて「沖縄タウン化構想」を練り上げ、2005年3月に「沖縄タウン」を誕生させた。現在、商店街に加盟している70数店中、沖縄専門店や沖縄物産取扱店は約30店舗を数える。沖縄らしさが最大限に演出され、メディアで頻繁に紹介されたことも功を奏し、街は活気を取り戻した。
 内なる「沖縄」の発見と共有資源化、沖縄出身者やサポーターのネットワーク化などに加え、リーダー達の危機意識とフットワークの良さが起死回生の秘策(正攻法)だった。
写真撮影者:日本大学4年 若宮 祐樹
2007年4月15日(日) 17時30分頃
和泉明店街(杉並区和泉1丁目)にて撮影

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