15.のぞき見と流し見 ―インタラクティブな駅ナカ広告―

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 JR渋谷駅ハチ公改札前の通路に設置された、紙広告(写真1)とデジタル広告(写真2)である。(1)には若い女性が携帯電話をかざして群がり、(2)には足を止める人がいない。
 (1)はアイドルのクローズアップで引きつけ、QRコードを携帯に読み取らせることでもう1つ先の広告(携帯サイト)へと誘導する。手で隠された顔をあたかも「のぞき見」ようとしているかのようであり、通行人を広告の前で立ち止まらせることに成功している。
 (2)については、3面が同一画面であることに注目したい。同じ広告が何面も続くとしたら、どうだろう。チラリと「流し見る」だけでも、繰り返し接触させられることになる(反復接触)。それが、1つの駅だけではなく、自宅から目的地までの全ての駅で繰り返されたら、どうだろう。満員電車の中で中吊り広告を強制的に見せられるのと同じ効果(強制視認)が期待できる。ネットにつないでの配信なので、いかようにも操作できる。
 「のぞき見」広告ばかりか「流し見」広告も、実はインタラクティブ性が高かったのだ。
写真撮影者:(1)日本大学3年 糸井友里 (2)日本大学3年 矢崎宏一郎  
(1)2010年7月12日(月)16時07分 (2)2010年8月6日(金)10時24分
共にJR渋谷駅ハチ公改札前の通路(渋谷区道玄坂1丁目)にて撮影

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