9.渋谷の電源カフェ ―ネット/スマホ依存者の顕在化―

P7133720.jpg
 空のグラスを脇に、パソコンやタブレットとにらめっこする人々。ここは渋谷、宮下公園近くにある通称“電源カフェ”だ。テーブルに設置されたコンセントには、PCやスマートフォンなどの充電器があちこちからのびている。見てのとおりタコ足配線になっているのは、Wi-Fiに接続ができるうえ、店内のコンセントを無料で利用できるからだ。
 後藤ゼミが10月7日(火)16時と16日(木)19時に行なった目視調査では、コンセントのある席に座った49人のうち、電源を利用した客が16人みられた。カフェなら近場にもあるというのに、列を成してまで“充電のできる場所”にやってくる客さえいる。
 SNSやアプリなどに絡め取られ、ネット/スマホを片時も手放せない人々にとって、“電池切れ”とは活動不能な状態に陥ることを意味する。そんな時に、彼ら/彼女らは電源カフェという「駆け込み寺」に救いを求めるのだ。ここは、今まで見えにくかった“ネット/スマホ依存者”の姿が、目に見えるかたちで顕わになる場所とも言えるだろう。
写真撮影者:慶應義塾大学4年 相原研太郎
2014年7月13日(日)20時頃
FREEMAN CAFE(東京都渋谷区渋谷1-16-14メトロプラザ2F)にて撮影

地図

プロジェクト