1.新宿エイサーまつり ―沖縄と新宿との融合―

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 信号が消えた4車線の新宿通りに色鮮やかな衣装で踊る子どもたちを、大勢の観客が取り囲む。「2010新宿エイサーまつり」の1コマだ。新宿の7つの商店街振興組合が主催し、アルタ前、三越前、伊勢丹前、マルイワン前などで、各チームが分刻みのスケジュールで演舞する。1000人の踊り手と100万人もの観客(主催者発表)を集める一大イベントである。
 2002年、新宿東口の沖縄料理店の社長が発起人となり、5団体が参加して始まった。9回目となる今回は、沖縄の4団体を含む19団体が出演した。写真に写る世田谷区の小学校チームは、沖縄出身教師の赴任をきっかけにエイサーを始めた(8年連続参加)。2000年以降に結成、東京を活動拠点とし、非沖縄人が多い団体が半数以上を占めている。
 後藤ゼミの調査によれば、沖縄人やイベントを通してエイサーに出会って「かっこよさ」に感動し、「自分も踊りたい!」と観客から踊り手に転向したケースが目立つ。人を“魅せる”エイサーが、“見せ物/出し物”を探していた新宿で最高の舞台を得たのである。
写真撮影者:日本大学3年 松本庄平
2010年7月31日(土)14時22分  
新宿通り(新宿区新宿3丁目)にて撮影

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