29.神田祭 ―2年に1度の同郷音頭―

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 祭りとは一見ミスマッチな秋葉原の電気街に、江戸っ子の熱気と興奮が渦巻いている。神田祭は深川祭(江東区)、三社祭(台東区浅草)と並ぶ江戸三大祭の一つで、約50万もの人々が集まる。写真には、参加する108町会の一つ、鍛冶町一丁目の半纏が踊っている。鍛冶一のかつぎ手は約270人。住んでいる人はたったの10人程度で、生まれ育ったが離れている人が約20、町内で勤務している人やその友人・身内の人が約140、神輿の同好会の人が約70、ポスターを見て集まった人が約30、という内訳である。地元を離れている人は2年に1度(今年は神田明神の社殿修復その他の理由で例外的に3年ぶり)の神田祭には戻って同郷人と再会し、町内で勤務している人も会社仲間や友人と参加することで親睦を深める。都心の祭りは今日、「同窓・同郷会」と「異業種交流会」の役割も果たしている。
写真原作者:日本大学4年 坂本朋子
1999年5月15日(土)
秋葉原(千代田区)にて撮影

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