24.しもきた タイム・トンネル ―演劇の街? 若者の街?―

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 下北沢は、小田急線(1927年開通)で新宿と、京王井の頭線(1933年開通)で渋谷と直接結ばれている。ともに10分もかからない。「新宿文化」と「渋谷文化」の影響を共にダイレクトに受けやすく、これに後背地となる小田急・京王線沿線地域(多摩・神奈川)文化が入り交じって、ハイブリッド(雑種・混成)で独特な「下北文化」を醸成する。だから下北沢は雑多な顔を持つ。「演劇の街」。本多一夫さん(本多劇場オーナー)が「ザ・スズナリ」を開設したのは、1982年のことだった(現在8つの劇場がある)。「若者の街」。多くの若者が集まり、若者が街を特色づけ活気づけている。「ライブハウスの街」、「雑貨屋・古着屋の街」、etc. そしてさらに、写真のような顔もある。1947年頃から形成され始めた「下北沢駅前食品市場」。昼間でも薄暗く、食料品、衣料品、飲食店などが営業し、戦後のやみ市の雰囲気を残している。下北沢は、「庶民の街」「普段着の街」でもある。
写真原作者:日本大学3年 内海伸哉
1999年7月1日(木)
下北沢(世田谷区)にて撮影

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