9.市場開拓のニューウェーブ ―真夜中の消費文化―

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 「買い物と仕事に関する調査」(中小企業庁、1996年12月)によれば、買い物をする店舗の選択基準のBest5は、品揃えの豊富さ、品質の良さ、価格の安さ、交通の便の良さ、駐車場の設置の順である。しかし東京では、加えて「営業時間の長さ」が重要な基準になりつつあるようだ。深刻な不況の中、東京を中心にチェーン展開しているディスカアウントストアの「ドン・キホーテ」や衣料品の「ジーンズメイト」が元気だ。深夜営業や終日営業に踏み切って業績を大幅に伸ばしており、日本経済新聞社の調査では、「ドン・キホーテ」は今期の経常利益が最高益を更新(前期比で54.7%up)するという。ここ府中店でも午前2時まで営業しているが、特に週末の深夜はバーゲンを催しているかのように賑わっている。「深夜市場」の開拓は、「深夜」から「深」の字を無くしてしまう動きを加速させるだろう。だから、午前2時は「26時」と言うのが相応しい。
写真原作者:日本大学3年 吉田良介
1998年7月4日(土)
ドン・キホーテ府中店にて撮影

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