11.第四の生活空間 ―遠距離通勤者の電車生活―

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 23時30分頃の内房線姉崎駅(千葉県市原市)あたりの車内での1コマです。1人のオジさんが、他人の目を気にすることなく、座席をベッド代わりにして寝てしまっています。でも、これはまったく特別な光景ではなく、よく見られることなのです。内房線は千葉県の館山方面へ向けて走る路線で、もうここまで来ると東京へは片道1時間半以上かかるのですが、通勤・ 通学する人が数多く存在します。1995年の国勢調査によると、千葉県に住んでいる15歳以上の就業者及び通学者344万人のうち、約26%に当たる89万もの人々が東京都内に通勤・通学しています。長時間電車にゆられる通勤・通学者にとっては、車内での時間をどう過ごすかという事が重要になります。読書をしたり、新聞を読んだり、時には熟睡したり・・・・。つまり、電車の中の空間は、家庭、職場、盛り場に続く、「第四の生活空間」なのです。
写真原作者:日本大学3年 戸田光恵
1999年7月1日(木)23時30分
JR内房線「姉崎駅」付近の車内にて撮影

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