6.通勤は高速バスで ―広がり続ける東京圏―

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 東京駅八重洲口にある京成バスの高速バス乗り場に、2列になって並ぶ人々。向こうの列は止まっているバス(18:15発。木更津駅西口に19:14着予定)に乗り込むところで、手前の列は次に来るバス(18:20発。君津駅南口に19:27着予定)を待っている。日曜日だからか、普段着で東京に来て帰って行く人が多い。
 1997年に東京湾アクアラインが開通したことで、海で隔てられていた千葉県の木更津・君津が東京・川崎・横浜と陸路で直結した。高速バスも多数運行されるようになり、例えば木更津の場合だと、東京線・川崎線・品川線・横浜線・羽田空港線・成田空港線といった具合だ。座席定員制であるため必ず座れ、高速道路を走り渋滞もほぼないので定時性が高く、本数も多く、鉄道よりも時間距離が短く、乗り換え回数も少ない。いいことずくめなので、平日はスーツ姿の通勤客が多くなり、私たちの調査では100人中78人を占めた。
 どうも、高速バスが東京の通勤圏拡大を牽引する希有なケースに該当するようである。
写真撮影者:日本大学2年 長谷川圭亮
2016年6月12日(日)18時07分
東京駅八重洲口京成バス2番乗り場(東京都中央区八重洲1-7-17)にて撮影

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