6. これが秋葉ホコ天なのか!? ―アキバの変質―

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 日曜日の昼下がりの「秋葉原歩行者天国」。閑寂感が一面に漂い、道路を横切る若者も見受けられる。まったくホコテンらしくない。
 以前はここでライブやダンスなどが勝手気ままに行われ、見物客が殺到し、車道は人で埋め尽くされていた。次第にパフォーマンスは過激化し、エアガン乱射事件(2008年3月)や下着の撮影会による女性の逮捕(2008年4月)などの問題も発生するようになった。モラルが問われる中、2008年6月に「秋葉原無差別殺傷事件」が起こり、歩行者天国は中止となった。事件後、2年半の時を経て2011年1月に再開されたが、路上の看板が表している通り、警備や規制が強化され、かつてのような光景は一切見られなくなった。
 パフォーマンス・ステージとしての役目を失った「ホコテン」は、単に「車が通らない通路」でしかない。来街者(演者と観客)が渾然一体となって作っていた「自由な表現」「面白い空間」の喪失は、秋葉原から解放感と共に活気や創造性をも奪ってしまった。
写真撮影者:日本大学4年 峰政良平
2011年7月10日(日)14時00分
中央通り(千代田区外神田1丁目)にて撮影

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