4.女性をもてなす神社―天照大神が縁結び?―

東京大神宮[2].jpg
 参拝するために列をなして並んでいる若い女性たち。鮮やかな紫の垂れ幕が掛かった、綺麗なお社が彼女たちを出迎えている。東京大神宮で行われた七夕祈願祭の一場面である。
 この神社は、伊勢神宮の遥拝殿として1880(M13)年に創建された。1900(M33)年に皇太子(後の大正天皇)が結婚式を行ったこと(「神前結婚式」が112年前のこの時に“創作”されたのだ)や、結びの働きを司る「造化の三神」を祀っていることなどが近年になって喧伝されるようになり、いつのまにか「縁結びの神社」として定着していった。
後藤ゼミが9月29日(土)と10月20日(土)に参拝者51人にアンケート調査を行ったところ、36人がリピーターであり、中には100回以上訪れた人が2人もいた。
 女性好みの外装、お茶やお菓子が出る休憩スペース、季節ごとのイベントなど、女性心をくすぐる演出が見事に施されている。だが、若い女性が気軽に何度も足を運べるように工夫をしたこの神社からは、皇室の氏神を祭る「神宮」の香りは漂わない。
写真撮影者:日本大学4年 井野峻佑
2012年7月7日(土)16時40分
東京大神宮(東京都千代田区富士見2丁目4-1)にて撮影

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